枝幸町の渓流釣り情報

南宗谷・枝幸町の渓流とフイッシング情報‼

枝幸町の渓流

南北に細長い枝幸町ではオホーツク海に流入する河川は小河川が主で､数は多いが渓流釣りの対象に成る河川は限られている。最近は乳牛の屎尿による水質の悪化や草地開発と森林開発による水量の減少などに加え､河口近くから砂防ダムなどの河川改修で､渓流魚が生息できる河川は減少。残された川に釣り人が集中しイワナに関しては殆ど絶滅寸前の状況だ。酪農による屎尿問題は、地下水の大腸菌汚染や河川の水質汚染等を引き起こしていて今後大きな環境問題になりそうだ。国際競争に曝されている酪農家個人で簡単には解決出来る事では無いだけに深刻である。森林の乱開発と歪んだ農業政策の結果がもたらした象徴的な例だろう。自然が持つ浄化力を越えた状況を解決できる日は来るのだろうか。それだけに残された自然を守り育てていく事が大切になる。９月に入ると鮭は故郷の川を目指して帰ってくる。遡上シーズンになると観光のついでに、滝を遡上する鮭見物に立ち寄る人も多いが、熊も鮭を狙って出没するようになり早朝や夕方は危険。

落切川

問牧川の北にある小さな川。以前は岩魚、ヤマメの多い川だったが10年程前から全く魚影が見られない。小さな川ではいるがままに釣ってしまうと、あっという間に魚のいない川になってしまう。此川も殆どイワナは絶滅した様だ。これは最悪の例としてあげておく。

問牧川

枝幸町問牧に河口を持つ川。この川は中流に鮭鱒孵化場があり秋になると河口付近は鮭釣りの人で賑わう。孵化場下流には滝があり綺麗な川だが、常時熊の危険がつきまとう。奥の深い川だが、森林の減少と草地造成などで水量の減少や土砂流入などあり、昔の面影はないものの魚の遡上を妨げる砂防などがなく、自然な状態を辛うじて保っている。水量にもよるが魚影は薄く釣果は期待薄。イワナはほぼ絶滅寸前と思われる状況だ。

ウエンナイ川

枝幸町の町はずれに河口を持つ川で問牧川と同規模の河川､鮭の遡上がないのでウエンナイと名前がつけられたと言う珍しい川。桜鱒は遡上しているのでヤマメの姿はみるが出来るが数を期待していくと見事に裏切られる事になるだろう。釣り場は取水場のある中流から上流になるが、この川も水量の減少が目立つ。枝幸町の水源に成っているが釣りでは比較的入りやすい川。

徳志別川

道北の河川は湿原を蛇行して流れるイメージが強いが徳志別川は渓相の美しい清流だ。上流域は旧歌登町を流れるが、中、下流域は大場所が続く豪快な流れでルアー釣りエリアとして、これ以上の所はそうないだろう。対象魚は虹鱒、雨鱒、イトウだが、この川のイトウは春先の融雪とともに降海してしまうタイプのようで、３月末のわずかな期間のみ､このチャンスを逃すと翌年迄チャンスは巡ってこない、幻が文字通りのイトウだが最近は・・絶滅

風烈布川

この川ではヤマメは保護されていて釣ることは出来ない。この川で狙うのは降海する雨鱒、そして幻のイトウだが今も生息している確証はないが私が子供のころは、この川にも少ないが生息していた。徳志別川では丸太の流送で傷ついた１㍍以上のイトウが時々打ち上げられていたと聞いているが、此処ではそんな派手な話はないが、保護河川として自然環境が比較的保たれている事を考えるとイトウが生息している可能性は・・・本命は春先の雨鱒だが

音標川

道路が川と平行して通っているため入釣者は多いが上流域は熊の出没もあり注意が必要。対象魚はヤマメと雨鱒だが、大型の雨鱒は春の融雪で増水した時に降海してしまう。厳冬期オホーツク海はその水温が河川の水温より低く、越冬のために雨鱒は河川に遡上すると言われている。ただ母川回帰とちがい、越冬の場合は川を選んではいないらしい。上流域は奥が深く完全に攻略するには自分の足だけというワイルドさもある。

小さな川の雨鱒

無名の小さな川がたくさんある海岸線では魚が遡上出来る条件があれば、越冬で遡上した大雨鱒が釣れる可能性が高い。春先の限られた期間だけで多少釣趣は損なわれるが、大物が釣れたらばそれも吹き吹き飛ぶ。イトウに関して。記録によるとアイヌはイトウをチライとオビラメに区別し、オビラメは海に下り旨いのはオビラメと、今となっては確かめようもないが。海岸線には小さな川がたくさんあるがその殆どは農地開発と牧場の大型化に伴って、屎尿や土砂の流入などで、魚類が生息するには極めて厳しい環境で、殆どは魚のいない川になり、河口近くからの砂防ダム乱立でトドメをさされてしまった。