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斜里岳は、知床連山と尾根続きでは有りませんが、半島の基部に位置する山。以久科原生花園から見た斜里岳は「北のマッターホルン」というほどに高く険しい名峰。アイヌ語でオンネヌプリ(大きい山)と呼ばれていた斜里岳は、斜里町市街から見ると、すそ野が広がり威風堂々として美しいが、場所によって違う表情も見せる。
知床は緯度が高く、山の気象状件は本州の3.000m級の山と同等の厳しさがあります。山頂付近は平地より8~9℃程低く、風雨などの影響下では、さらに体感温度が低下する。晩春の5月、初秋の10月には雪が降ることもあります。両側を海に挟まれ、一気に高度が高くなっている知床連山は天候の変化が激しい。天候が良くて日帰りでも不測の事態に備えて、防寒着と雨具は絶対必要。加えて東に位置する知床は日没が早い地域、確実に陽があたる時間帯に下山できるよう計画を。慎重な計画と十分な装備を持ち時間に余裕を持つ事は、遭難事故を未然に防ぐうえで重要。
知床半島の大部分は国有林で、知床横断道路より先端部は「知床森林生態系保護地域」に指定されている。知床森林生態系保護地域は知床の原生的な天然林を保存する事によって森林の生態系を維持し、生息している動植物の保護、遺伝資源の保存、森林施業、管理技術の発展、学術研究に役立てるとともに、これらの森林を後世に引き継ぐ事を目的としている。知床森林生態系保護地域は、原則として手を加えずに自然の推移に委ねる「保存地区」と保存地区に外部からの影響が直接及ばないような緩衝の役割を果たす「保全利用地区」とからなっています。保全利用地区は自然環境の教育や保健休養等のために利用。長さ82m、高さ60mの知床大橋は保存地区の入口でこの先は通行止め。
硫黄山の山名は硫黄鉱山があった事による。古くはイワウヌプリと呼ばれていた。登山路は羅臼岳からの縦走路と知床公園線のカムイワッカからの二つだけである。沢登りのコースでも直接硫黄山に登るコースはなく縦走路に出てから硫黄山を目指すことになる。沢ではウブシノッタ川やイダシベツ川遡行で登られた記録はあるが、一般向きではない。硫黄山の標高は1563m。安山岩質の成層火山で、火口付近には溶岩円頂丘が形成され、岩質は脆く崩れやすい所が多い。2005年より季節運行のシャトルバス以外は通行できないので、同登山道を利用する場合は、事前に情報を収集して計画を立てる必要がある。登山口はカムイワッカ川の先500m程にあり、登山口に入山届のポストあり。登山コース全長は約7kmで、標高差は約1300m、往路で4時間、帰路で3時間(健脚者で)くらいは見ておきましょう。トイレはカムイワッカの湯の滝にありますが、水場はありません。日帰り登山も可能であるが、不慮の事態に備えて十分な装備を確保する事が必要です。このコースからの硫黄山への登山者は少なく、鉱山跡を過ぎてからは登山コースが不明瞭な箇所も多く、火山ガスの発生もあり迷うと非常に危険です。コンパスで確認(GPSは便利ですが濡れに弱い)をしながら行くと言う慎重さが必要でしょう。晴れて見通しが良ければそれ程心配はいらないが、慎重さは必要です。下りでは沢を下り過ぎない様に注意してください。なお硫黄山の山腹は、ヒグマが多数出没する地域です。
海別岳は斜里町、羅臼町、標津町にまたがる知床半島の付け根に位置する第四紀火山で、標高は1419.4mで登山道は無い。積雪期に登られる事が一般的で、なだらかな斜面はスキー滑降に適した山であるが、相応の体力、読図力などが要求される。斜里町の峰浜から東朱円に向かい、東朱円から海別川沿いの林道を行ける所まで進み行き止まりでスキーに変えて海別川沿いに進み、頂上から西北西に伸びている左の大きな尾根に取り付く。尾根上は広いが上部は風によるクラストで雪面が固くスキーが使えない事も。朱円東から海別岳まで4~5時間程、余裕を持って行こう。
本格的な登山と云うよりは冬から春にかけての野遊びエリアという感じの山。夏は近づくのも困難だが積雪期にはそれなりに楽しめます。コースはチャラセナイ川に沿ってラッセルしながら原生林の中を進み適当な所で西尾根に向かい登るか、森を楽しむかはお好み次第。夏は釣りくらいしかないが、沼まで行くのは危険、ここはヒグマの支配圏です。
羅臼岳 (標高1660m)は知床半島のほぼ中央に位置する活火山で古くはチャチャヌプリと呼ばれていた。羅臼町と斜里町の両側にそれぞれ登山路が有るが時間的にも距離的にも楽なのは斜里側の岩尾別ルート。楽とは云っても標高差も距離も相当なもので相応の技術と体力は必要です。登山道は最初から展望の効かない急で辛い登りで始まる。登山道はさすがに多くの人が登る山だけに踏み慣らされしっかりしている。ようやく傾斜が緩くなり歩きやすい尾根道を我慢で登ると林間からオホーツク海と知床五湖が覗く。続いてダケカンバ林の尾根道をたどると沢の音が近くなり、弥三吉水場に到着する。この先は確実な水場はないのでここでしっかり補給しておこう。弥三吉水は登山道を開いた木下弥三吉という人の名に由来する。ダケカンバの中の道を進んで行くと銀冷水という水場も有るが水涸れする。展望の効かない尾根道から広く開けた涸れ沢の大沢に出ると、そこからは羅臼平までほぼ直線状に続く急な道。大沢を登り詰めるとテントサイトの広がる標高1350mの羅臼平に到着する。羅臼岳山頂にはそのまま直進して次の分岐を右折しハイマツ帯から岩場に変わる頂上への道を辿る。途中で苔むした大きな岩壁から何筋も糸状に流れ落ちる岩清水に出会うが水量は少ない。あとは積み重なった岩場の赤いペンキのマークに従って、落石に注意しながら頂上の岩塔を目指し慎重に登ろう。野営をする場合には指定の場所で行い、持参している食糧は備え付けの鉄製フードロッカーで保存する事。ここはヒグマの支配する地である事をお忘れなく。
羅臼岳のやや南の鞍部を通り半島を越えて、宇登呂と羅臼間を結ぶ知床横断道路は海から森林限界まで立体的な植生分布の変化し標高によって見られる植物が変化します。知床峠は標高738mとそれ程の高さではありませんが、本州中部の標高2.000m以上の山々に匹敵すると言われ、ハイマツ帯が広がり、キバナシャクナゲやコケモモのマットを車窓から簡単に見られる。好天に恵まれたなら羅臼岳と眼下に北方四島の国後半島を眺める事ができる。峠から羅臼側に少し下った所に羅臼湖への遊歩道入り口があり徒歩一時間程で羅臼湖迄いけます。道路上からも小さな湿原が見え隠れしています。知床横断道路は11月から4月まで冬期閉鎖。
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